Bonjour ! パリ在住ワーママ ayaです。
私は日本の会社を退職して渡仏しました。渡仏当初は仏語レベルはほぼゼロ。日常会話程度できれば仕事が見つかると完全に舐めていましたが、現実はそんなに甘くありませんでした・・・!なかなか仕事が見つからず、日本で何をやってきたのか・・と自己嫌悪に落ちまくり焦る毎日・・・。いろんな方法をこれでもかというくらい試し、失敗と成功を繰り返し、今は毎日充実した仕事ライフを送っています。
本記事では同じくパリで就職を目指す方のために、現地採用の動向や私がトライした職探し方法をお伝えしますね。
私のパリでの仕事経験
2016年渡仏時、ビジターVISAで入国した私は労働許可がなかったので、約半年間は語学学校へ通う日々。同年、今の主人とPACSという事実婚が完了し、待ちに待った労働許可ありの滞在許可証を獲得!晴れて就活の土俵に立つことができました。
しかし当時フランス語レベルB2だったとはいえ、スピーキングはまだかなり苦手でしたし、前職がマーケティングというわりとジェネラルな職種で、欧州市場での経験も2年弱しかなかったので、本当に仕事が見つかりませんでした。
そんな時、運よく主人の紹介でフランス企業でCDD(期間限定雇用)として6ヶ月働かせていただくものの(フランス人100%のこの会社での仕事は若干地獄とも言えるくらいのカルチャーショックの連発・・・。また別記事でご紹介しますね!)、その後仕事がやっぱり見つからず貯金残高だけが減る日々。これはどうしようもない、ということでフリーランス登録をすることにしました。
その後、パリ在住ファッションブランドでフリーランスとして働けるチャンスがあり、電機⇨アパレルという全く違う業界へ転身しました。こういった業界転身は海外在住者ではよく聞く話なので、チャンスがあれば、別業界であってもとりあえずチャレンジしてみるべきだと思います。
その後、フリーランスの仕事の場を広げ、自分のブランドでの物販も開始しました。CDI(無期限雇用契約)のパートタイム業とフリーランスを兼業する日が続きましたが、ようやくパリにある日系企業でCDIのフルタイムが見つかり、フリーランスを一時休止することに。
現在は、子育てが落ち着いてきたらもう一度フリーランスも兼業したくて、少しずつ準備をしています。
フランス雇用の仕組み
簡単に言うと3種類に大別できます。
CDI (contrat à durée indéterminée) : 無期雇用契約。日本でいう総合職採用のイメージ。社会保険、健康保険は会社と個人で支払います。福利厚生として、昼食の一部補助(パスレストランというカードが支給されます)、交通費一部支給が一般的です。採用後数ヶ月の試用期間があります。
CDD (contrat à durée déterminée) : 有期雇用契約。産休代理や繁忙期の増員募集などが多いです。日本でいう派遣雇用のイメージ。企業との相性やタイミングが合えば、その後CDIへの切替えが企業から提案されることもあります。社会保険、健康保険の支払いや福利厚生、試用期間の有無は基本的にCDIと同様。
業務委託契約 : フリーランサーが企業との直接契約で使うことが多い形態です。ただ社会保障や健康保険、福利厚生は基本的になし。プロジェクトベースや時給支払いが多いので、給与が安定しないというデメリットはありますが、自分に仕事選びやスケジュール調整の裁量権があるので、やりがいはあります。
他にも雇用契約がありますが、大きくは上記通りです。やはり会社から手厚く補償されるCDIが人気なので、外国人にとっては狭き門です。
パリの現地採用の動向
コロナ後の現在、飲食店の求人が95%といっても過言ではありません。というのもフランスは法人税が高く労働組合が強いこともあり、そもそもフランスに拠点をおく日系企業が減っているそうです。ただパリ郊外に拠点がある製造系、物流系の日系企業はあります。パリ市内から片道45分〜1時間半の交通時間を加味しなくてはいけませんが、時折求人が出ます。
フランス語が喋れなくても仕事できるか?
英語がネイティブレベル、もしくは英語での職務経験が長いとフランス語がしゃべれなくても採用の可能性はあると思います。ただし、英語がしゃべれる若いフランス人も近年増えているので、英語+何か専門的能力があると強いと思います。
例えばITエンジニア、デジタルマーケティング、専門分野の知識に精通しているなど。またファッション関係の専門性(パタンナーなど)も需要があるようです。私の周りには、日本のファッションブランドのパタンナーや生産(日本の工場とのコレポン)の仕事を数社と業務委託契約している友人もいます。
仕事で求められるフランス語レベルは?
フランス語はA1⇨A2⇨B1⇨B2⇨C1⇨C2までレベルがあります。日本の英検のように専門機関での筆記・口頭試験があり、日常会話レベルはB1。B2が仕事で必要な最低限レベルという目安です。C1以上はフランスの大学入学を目指す方など、かなり専門的になります。
パリ オススメ語学学校2選
ちなみに下記の仏語学校は、特にお勧めの人気学校です。
アリアンスフランセーズ (Aliance française)
・毎週月曜開始で1週間からのコースあり
・学生が多国籍で年齢層も様々。元気いっぱいな先生多し
・会話重視の授業
・価格が高め
ソルボンヌ・フランス文明講座 (Cours de civilisation française de la sorbonne)
・毎年開講日が決まっており、数ヶ月単位でみっちりある
・仏大学入学を目指す留学生が多数受講しており、先生がとにかく真面目
・宿題がかなり多い(私は仕事とのやりくりで結構苦労しました・・・!)
・文法重視
・価格安め
なかなか通学時間が取れない、という方はオンラインや、時間の融通がききやすいプライベートレッスンもありです。フランス語学習法についてはまた別記事でご紹介しますね。
パリでの職探し方法
以下のサイトがおすすめです。一般企業の就職を目指す方は、とにかく募集が少ないので毎日チェックが大事です。
また「フランスはコネ社会」なんていう方もいますが、友人や知人の紹介で採用が決まることも実際あります。周りの人たちに「自分は就活中だ!」「自分はこんな仕事ができる!」と、言い回っておくことも大事です!!
・Ovni : 掲載数は少ないですが日系企業の募集が多いです。
・MixB、Jimomo : 飲食店のサービスやキッチンの募集が中心ですが、時々企業の募集もあります。
・就職エージェント (Center People, HIGH BRIDGE) : 仏市場の就職紹介をしてくれますが、かなり少ないのでとりあえず登録だけしておくと安心です。
・Indeed、Linkedin : 最近ではフランスでもLinkedinで募集をする企業がかなり増えているので、気になる企業はフォローし、自分から企業にCV(履歴書)を送るのも手です。
フリーランスとして自分で仕事を開拓する
ここまで一般企業の採用についてご紹介してきましたが、正直いってタイミングが悪いと就活だけで本当に数ヶ月はかかります。なので、一層のことフリーランスもおすすめです。
とりあえず「走りながら考える」感じで、就活もしながらフリーランスもとりあえず始めてみるのもありです。私もそうしてきましたが、何かしら収入や社会との接点があるとそれだけで精神的な焦りがなくなりますし、意外とフリーランスが忙しくなり、一般企業の就職が不要になる、なんてことも。
フランスでフリーランスは”Autoentrepreneur(オートアントレプレナー)”と呼ばれ、登録はURSSAFと呼ばれるサイトから簡単にできます。(今回は手順は省略させて頂きますが、様々な日本の方が登録方法について紹介されていますので、のぞいてみてください!)四半期毎に収入を申告すると、様々な税金がまるっと自動計算され指定の銀行口座から引き落とされます。
最後に・・・
以上が、パリで私がしてきた就活概要です。海外就活はなかなか大変ですが、今振り返ってみると、日本で働いていた時には到底得ることができなかった貴重な経験が山ほどありました。とにかくあきらめず、トライ&エラーを繰り返しながら、自分を信じて行動し続ければ必ず道は開けるので、頑張ってください!
Photo by Christin Hume on Unsplash
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